みなさんのお履きになっている靴の革、何の革が使われているか、ご存じですか?
意外とご存じ無い方が多いことと思います。
今月は、革についてのよもやま話を少々。

まず今月は「牛」のお話を・・・
牛は、食用になったり、乳牛として全うした後も、革として人の役に立っています。
今、国内で狂牛病の発生が疑われており、非常に心配なところですが、つい、去年の秋、ヨーロッパで狂牛病が流行し、大変な騒ぎになったことは、ご記憶の方も多いでしょう。狂牛病になった牛はそのまま処分されてしまうので、世界的に牛の原皮が不足し、価格が高騰しました。ヨーロッパで牛革を使っている靴は値上げをしたものもあります。
シアンシューズの靴も、殆ど牛革を使用している為、革の仕入れに支障をきたすのでは?と、心配いたしましたが、懇意の革屋さんの協力もあり、値上がりは痛手だったものの、滞り無く生産しています。
生き物を扱う以上、機械工業部品のようにいつも同じものを同じ条件で使用することはできません。常に違った条件の革を使って、同じ状態の靴を作ることは困難を伴う仕事です。やはり、生き物って難しいですね。でも、尊い命の革ですから、長年の知恵と技術で良い靴に生まれ変わるよう仕事をしています。

次回は、「牛革」についてもう少し詳しくお話しいたします。